ランド・オブ・オズ1
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ユナイテッド93

衝撃的だったアメリカ同時多発テロから5年が経った。
あの時テロリストにハイジャックされた4機の内、おそらくテロリストの目標には届かず不時着した『ユナイテッド航空93型機』に何が起こったのか?
これはドキュメントタッチで描くあの時の再現フィルムだ。

ユナイテッド93の乗客、乗員は全員死亡。
しかしパイロットと管制官とのやり取り、軍の動向、乗客が機内から家族に掛けた電話などからこの証言が浮かび上がってきたのであろう。
それを丁寧に紡いで作品に仕上げた監督には敬意を表する。
そしてこの作品に登場する人物のほとんどが、役者ではなく実際に当時、現場に立ち会っていた当人というから驚く。彼らは、あの時何が起こったのかを伝えねばという義務感でこの作品に出演したのだろうか。
情報が入り乱れた管制局の慌ただしさ、混乱に陥る機内、航空局と空軍のいさかい、徐々に明らかになってくる事件の全貌。
只ならぬ緊張感が作品全体に流れ、本当にその場にいるような錯覚を起こす。

もしこれが真実ならば、本当に悲しい出来事だ。こうして伝える人たちがいるからこそ、我々は語り継いでいかねばならない。


だが、マイケル・ムーアの『華氏911』などを見るとアメリカはただの被害者じゃないなと感じるのだが、事実は闇の中だ。どれが正しいのかは不明。
この作品で事実関係を確かめた先はアメリカ人ばかりだろうから、多少、被害者意識が出ているかもしれない。
実際、日本でこのユナイテッド93の墜落現場映像って、ほとんど流れていない気がする。だから本当はどこに落ちたのか?本当に落ちたのか?落ちた理由は何なのか?真実はどこにあるのか疑問に思うところもある。

確かに罪の無い民間人を巻き込んだあのテロ事件は許されるべきものではないが、アメリカ軍もアフガンやイラクを攻撃した際、多くの民間人を犠牲にした。
現代は、よりメディアが発達している方が有利だ。全世界にその映像を流し、世界の同情を買う事が出来るからだ。情報操作もありうる。

と考えると、この作品は果して事実のみを伝えるドキュメンタリーに徹しただろうか?
クライマックスの乗客の行動。それまでドキュメンタリーで進めてきたのに、
ここからいきなりドラマチックな展開になってくるのは、こうあってほしいというアメリカの理想を描いたようにみえて仕方ない。

好感が持てるのは、テロリストの若者達もキチンと一人の人間として描いている事だ。
何が正義で何が悪なのか。若者達はそれが正しいと思い実行した。彼らにとってはそれは自国を守る正義だったのだ。
そして、乗客たちは助かりたいがためにテロリスト達を殺した。それは決して正義のヒーローではなく、若者達と同じく身を守るための手段だったのだ。
テロリストの若者とそれに反抗する乗客。これをどちらに肩入れするでもなく(むしろそれを避けるが如く)描かれている。

この秋、もう一本9・11に関する作品が公開される。こちらは予告を見る限り大変ドラマチックは展開になりそうだ。観る前から言うのもなんだがアメリカ万歳になりそうな気がするな。『ユナイテッド93』のドキュメントタッチの方が事件を客観的に見るのに適している。

この作品では命の大切さなど一言も謳ってはいない。
しかし、命の重さがひしひしと伝わってくる傑作だった。


現実逃避度  ★★☆☆☆
せつなさ   ★★★★★
カメラぶれ度 ★★★★★
≪総合評価≫ ★★★★★★★★★☆(10点中9点)


↓以下【作品詳細】&【ぼやき】

【作品詳細】
2001年9月11日。大勢の乗員・乗客を乗せたユナイテッド航空93便は、離陸後にテロリストによってハイジャックされた。その頃、ワールド・トレード・センターに2機の民間機が激突した。やがて、その情報は搭乗者のみならず、地上にいる彼らの家族や管制塔にも伝わった。機内は混乱に陥るが、地上で起こっている事態を知った乗客と乗員たちは、わずかな武器を手に立ち上がった…。
アメリカ史上最悪のテロ攻撃事件として記憶された2001年9月11日の出来事を、当事者の視点から再現した衝撃的作。『ボーン・スプレマシー』のポール・グリーングラスが脚本と監督を手がけ、ユナイテッド航空93便の乗員と乗客らが経験した恐怖の真実を描く。出演者に大物スターは存在せず、この機に搭乗した乗客の年齢などを考慮して選ばれた俳優たちと、実際のパイロットや管制官を起用している。離陸からハイジャック、そして運命の瞬間までを時間軸にそって再構築し、悲劇の結末を臨場感たっぷりに伝える。

製作年度 2006年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 111分
監督 ポール・グリーングラス
製作総指揮 ライザ・チェイシン 、デブラ・ヘイワード
原作 −
脚本 ポール・グリーングラス
音楽 ジョン・パウエル
出演 ハリド・アブダラ 、ポリー・アダムス[女優] 、オパル・アラディン 、ルイス・アルサマリ 、デヴィッド・アラン・ブッシェ

【ぼやき】
◆9・11の当日は、会議があって遅くなり10時ごろ帰ってきたら、TVに煙を吐く国際貿易センター(WTC)の映像が映し出されていました。
母が「何か事故みたいよ」と言った数分後、2機目が突っ込んできました。
『異常事態』『映画のよう』『ハイジャック』『テロ』『戦争』『第三次世界大戦』『徴兵』様々な考えが頭を駆け巡りました。世界に衝撃が走った一瞬でした。
◆アメリカにとって悲惨極まりない事件でしたが、憎しみの先にはまた憎しみしかありません。事実、その後行われたビン・ラディンが潜んでいるとされたアフガン空爆、そしていつの間にかイラクに標的が移りイラク戦争勃発。目には目を。それ以上に鼻や口までつぶしに掛かった米軍。生まれたのは互いに憎みあう感情のみ。
◆これが本当にテロだったのか、米政府の策略がそこにあったのか真実は定かではありません。U93機の残骸がほとんど残っていないというのがそもそも疑問だし、機内から連絡があった家族には口止めがされているという話もあり、『華氏911』を全て鵜呑みには出来ないが、何から何までうさんくさい。
◆悲劇を全世界に訴えるには、よりメディアが発達していたほうの勝ちです。WTCの映像はアメリカから全世界同時発信が出来た賜物です。もしイラクやアフガンが全世界に発信できる強いメディアを持っていたら、今まさに空爆されている瞬間を生で伝えていたら・・・また世界の人々の印象が変わってきたのではないかな?
◆がそれは置いておきましょう。
◆問題なのは宗教ではなく、自分以外を認めない傲慢さと差別、低い教育、貧困など様々です。外から圧力をかけてもテロが増えるだけ(実際増えている)。教育などを改善して知識を深め視野を広げさせる事が必要でしょう。視野を広げれば狂信的に一つ事を信じ込む事も少なくなるのでは。言うほど簡単じゃないのは分かりますが。
◆あ、でも知識だけの頭でっかちではオ〇ム信者のようになってしまうからダメですよ。
◆日本政府のアメリカ迎合路線は、もう見直していただきたいものです。あまりに言いなりになりすぎ。
| 洋画−ヤ行 | 11:52 | comments(2) | trackbacks(1) | ↑TOP
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こんにちは!コメ、ありがとうございました!
再現フィルムというジャンルがあるとすれば、これは、まさにそれですね。取材している事実ではあるのでしょうが、本当のところはわからない。
>よりメディアが発達していたほうの勝ち
ここまで考えたくはないですが、どうなんでしょう。
でも結局、のせられてしまったのかも知れないケド、すごい映画でした。
ぁ、ゲド戦記、TBしていませんでした??
それと、TBして頂いたと思うのですが、反映されていないんです。livedoor、ホント、調子悪いんですよねぇ、、、
| 猫姫少佐現品限り | 2006/09/20 1:17 PM |
>猫姫少佐現品限り 様
TB&コメントありがとうございます。
再現フィルム・・・確かにそうですね。これほど鬼気迫る再現フィルムはないです。
作り物なのに、作り物とは感じられない。

メディアに関しては、情報操作−プロパガンダって昔からありますからね。
真珠湾攻撃だって、アメリカはとっくに暗号解読していてワザと攻撃させた、なんて話もあるくらいです。

でも、この事件で3,000近くの犠牲者が、その後の戦争で数万もの戦死者(イラクの民間人)が出たことは間違いありません。
どちらが善か悪かじゃない。政治家や首謀者の判断で犠牲になるのは一般人ばかり。あんたらだけで撃ち合いせーよと言いたい。
| ぽたます@管理人 | 2006/09/22 1:44 AM |
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追悼9.11 ユナイテッド93 06年180本目
ユナイテッド 93 2006年   ポール・グリーングラス 監督ハリド・アブダラ 、ポリー・アダムス 、オパル・アラディン 、ルイス・アルサマリ 、デヴィッド・アラン・ブッシェ 出演者、全員新人? トウシロー??てか、管制員の方々も、himself というの、多か
| 猫姫じゃ | 2006/09/17 12:08 AM |
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