ランド・オブ・オズ1
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花よりもなほ

時は元禄15年。この時代、仇討ちをした者には藩が賞金を出していた。父の仇討ちのために信州から江戸に出てきた田舎侍の宗左衛門だったが、実は剣の腕がからきし立たない男だった。彼は、貧しいながらも人情味あふれる長屋で暮らす間に、仇討ちをしない人生もあることに気づかされる・・・。

最近公開される邦画に時代劇が増えているのは、高齢化社会に対応しているのだろうか?とふと思ってしまうのですが、それはさておき、この作品はおよそ時代劇らしくない作品でした。

時代劇といって思い浮かべるは、普段は弱腰な主人公が、実は相当な手足れでバッタバッタと悪人を倒したり、歯の立たない剣豪の仇に対して、弱い主人公がひたすら努力して遂には打ち勝ったり・・・。
しかし本作に登場する主人公は、剣術の修行が嫌いな、本当に弱くて臆病な侍なのです。
普通に考えればこんな主人公で果して話が成り立つのか?という感じなのだが、こういう主人公だからこそ、観客が身近に感じ自分と照らし合わせられるストーリーとなるのでしょう。

内容は仇討ちというテーマにもかかわらず、非常にほのぼのしています。下町の薄汚い長屋も雰囲気出てたし、そこに住む住人も一癖ある人間ばかり。主演の岡田君は、経験を重ね演技も何とか様になってきたし(笑)、何より周りのベテラン達がとても良い。ミスキャストかと思ったお笑い芸人達もいい味を出しています。
しかし登場人物が多いので、たとえベテランでも出番が少なく非常にもったいない印象です。

そして同様にもったいないのは、様々なエピソードがだらだら繋がっていく事。それぞれは面白いのですが、焦点が定まらず結果的には不必要なエピソードが幾つもあるのです。

一体何を主軸に置きたかったか分かりません。長屋の人情模様が描きたかったなら仇討ちや赤穂は要らない。でも主軸はそこではないでしょう。命の大切さや、憎しみの無意味さを描きたかったならば、狙われる側である金沢十兵衛をもっと掘り下げるべきだったのでは?彼の情報は多くは語られません。父が何故彼に倒されたのか?過去の描写はありません。現在の事情は仇が妻子と仲良く歩く様が見られるだけ。
確かに仇を討てば彼の家族は悲しむ事は分かる。が、ここを掘り下げないので宗左の葛藤にあまり共感できず、ただの弱虫としか感じられません。
仇討ちをしない生き方を選んだ主人公は、そこから逃げた弱さではなく、仇討ちをしないことで、憎しみの連鎖と断ち切る強さを見せなければなりません。
竹やぶでの2人の会話は果してそれを表現できていたでしょうか?宗左は仇討ちの無意味さに気付いたのでしょうか?仇の金沢十兵衛は宗左が仇討ちに来た事は承知していたようです。丸腰で付いて来た彼の方がよっぽど強く見えてしまうワンシーンでした。

クライマックスの大芝居は壮快。この弱い主人公でどう決着を付けるのだろうと思ったら、見事な演技とチームワークで大変楽しめました。
しかしその後のラストまでの展開は蛇足でしたね。詰め込んだエピソードを終決させるべく、その続きが語られるのですが、一つ一つ片付けなければ気が済まないA型人間っぽい側面を見せられた感じでした(監督がA型かどうかは知らん)


「桜は来年また咲くと分かっているから、潔く散れるんじゃないの?」
今までこう考えた事がなかったので、この言葉は印象に残りました。
人の命は散ってしまえば再び咲く事はない。長屋の住人のように美しくなくとも、しぶとくたくましく生きる事が大事だと訴えているのでしょうか。


現実逃避度 ★★★★☆
人情度   ★★★★★
バランス度 ★★☆☆☆
≪総合評価≫ ★★★★★★★☆☆☆(10点中7点)
【作品詳細】
時は元禄15年、徳川5代将軍綱吉の時代。巷では、赤穂浪士が浅野内匠頭の仇を討つのかどうかが大きな関心事となっていた。そんな中、父の仇を討つため、信州松本から江戸に出てきた若者、青木宗左衛門(宗左)。
貧乏長屋に腰を据え、仇である金沢十兵衛の所在を探っていた。ところがこの宗左、武士とは名ばかりで、剣の腕はからっきしダメときていた。仕送りも底を尽き近所の子どもたちを集めて寺子屋を開いたり、同じ長屋住む未亡人おさえに恋心を抱いたり、仇討ちはいつになる事やら…。
人々のたくましい生の物語を現代にも通じるテーマ性と絡めた、人間味あふれるドラマが感動を呼ぶ。

製作年度 2006年
製作国・地域 日本
上映時間 127分
監督 是枝裕和
製作総指揮 −
原作 −
脚本 是枝裕和
音楽 タブラトゥーラ
出演 岡田准一 、宮沢りえ 、古田新太 、浅野忠信 、香川照之

【ネタバレ感想】
◆最近大活躍のV6岡田准一だが、確かにいい男だ。まだ若いのに憂いさえ感じさせる。しかし、もうちょい腹から声出して欲しい。弱い武士という役づくりとは思えない。
◆宮沢りえは、近頃時代劇ばかりですね。数年前に激やせした後、ガリガリの顔が怖かったなあ(笑)だんだん見慣れてきたが、もう少しふっくらしていれば艶のある美人になるのに惜しいね。
◆加瀬亮という役者を知らなかったので、そで吉役の人ってオダギリジョー?…いや、違うよな〜と思いながら見ていた(笑)
◆長屋のセットが本当にボロボロで良く出来ていたし、衣装もツギハギだらけで汚く、本当に貧乏な人々に見えた。が、宮沢りえだけは何か小ぎれいで、この人何でここにいるのだろうと思った。
◆筆づかいや、筆下ろしの話は笑えた。大人にしか分からんネタ。「寝ずの番」と違って、このようにさらっとやるのがいいのだ。
◆おりょうとそで吉の話は必要なかった。何のために、おりょうの存在があったのか?おのぶとの対比?貧乏人は吉原に売られるという事が言いたかったの?
◆おのぶちゃんは、そで吉に惚れるより、宗左に片思いする方が話的にはスッキリして分かりやすい。真面目な娘が、ニヒルでちょい悪男に惚れる話が個人的に嫌いなので。。。
◆途中の神社での小芝居が非常にぎこちないおさえ親子だったが、クライマックスの役人をだました大芝居では達者な演技だった。いつの間に練習したの(笑)
◆この大芝居が壮快だった分、ラストはちょっと長かったかな。赤穂浪士の討ち入りや一人逃げた浪士、オヤジとオバハンがくっ付いただのどうでもいい。スッキリ終わってほしかった。
◆討ち入り饅頭はしたたかな住人っぽくて面白かったが、本当は古田新太が饅頭売っていた方がしたたかなイメージが合っていたと感じた。
◆首を捕った報酬が百両(だっけ?)手に入ったのに、それって全て家賃で消えてしまったの?ラスト豪勢に飲めや食えやの大騒ぎの方がコメディっぽいのに。
◆予告でもさんざん流れていたテーマ曲が印象的で、実はこれに惹かれて観賞した。時代劇のイメージじゃないメロディが良い。
◆是枝監督が何故時代劇というスタイルで表現しようとしたかは分からないが、やられたらやり返せ!みたいなハムブラビ法典に逆戻りしたような昨今を、時代劇という設定で比喩した内容云々とのレビューを読んだ。
◆確かに身内を殺した相手は許すまじ仇だが、相手には相手の事情があるという事を認識して対処すべきだと言う事だろうか?
真っ先に思い浮かべるのは、世界の番人たる米国の行動だが、彼等は自国の都合と利益ばかりを追求して、世界中で紛争を巻き起こしている。
もしそういう比喩だったら、強い侍があえて仇討ちを中止する方がしっくりくるな。
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