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男たちの大和/YAMATO
男たちの大和/YAMATO 限定版

  戦後60周年という事で、戦争関連の邦画が何本か公開されましたが、最後の一本はかなり骨太の作品となりました。佐藤純彌監督は戦争世代でしょう。 体験者がドンドン少なくなっている現在、こういう映画で戦争を伝えるのは大変意義のあることだと思います。

  時代と共に戦争に対する表現は変わってきました。2,30年前の大東亜(第二次大戦)ものは、少ない装備で米軍に戦いを挑んで散っていく日本兵の潔さや、戦争に巻き込まれた罪のない民間人の悲哀という内容。
しかし物心ついた私には、侵略戦争を仕掛けた側の日本が犠牲者のように扱われる描き方に非常に抵抗があったのを憶えています。

そして大東亜戦争を語る上で忘れてならないのが天皇陛下の存在。ですが本作では天皇の事には一言も触れません。いや、昨年公開された軍事物で天皇云々という表現は皆無でした。昭和天皇崩御後18年。これは昭和の影が薄れてきて『天皇=戦争』のイメージじゃ無くなったのか、はたまた国側の圧力か?
以前の戦争映画に不可欠だった「お国のために」「天皇陛下万歳」等のフレーズは、本作では地中深く、いや海中深く沈めてあります。

変わって発せられた言葉は、
「敗れてこの国は目覚める。君たちの犠牲はこの国が変わる礎となる。その先駆けとなるのは本望じゃないか」(確かこんなような)
多分これが本作のテーマなのでしょう。
長島一茂の『死ニ方用意』の台詞は名言と感じました。士官とはいえ国を侮辱するような台詞を言ってお咎めないのかは疑問ですが。
先の和製戦争映画に対する抵抗を一掃してくれました。できれば渡哲也とか、もっと重鎮の台詞として聞きたかったです(なんで一茂なのか?)

クライマックスの戦闘場面は非常にリアル。ここまで血しぶきが飛ぶかというほど残酷な映像ですが、それが逆に戦争の悲惨さを表し画面を通して痛みが充分に伝わってきます。

そして、その戦闘を経て生き残った者達。生きて帰ってきた事が恥となる、それを具体的に見せてくれた事が今までの戦争映画とは違うところです。戦争によって引き起こされる別れと悲しみ、苦しみ。それは観ている者の心に突き刺さります。

欠点はあります。説明過多の映像に、古い邦画スタイルの悪い記憶が甦り興ざめする事。登場人物それぞれにスポットを当てようとするあまり散漫な内容になっている事。誰が主人公なのかよく分からない事。大和のCGがしょぼい事。

とはいえ、大和魂を揺さぶられる、日本人を誇りに思えるなかなかの傑作でした。
大きい戦艦が負けるはずない。そう思い込んで計画遂行した大日本帝国上層部。その浮沈艦を特攻に使用しなければならなかった末期の日本軍の狂気。それに実直に従う兵士達。あまりにも稚拙でおろかな時代の一片がここには描かれています。


現実逃避度 ★★★☆☆
血しぶき度 ★★★★★
天皇陛下万歳度 ☆☆☆☆☆
【総合評価】 ★★★★★★★★☆☆(10点中8点)

↓以下【作品詳細】&【ネタばれ感想】

【作品詳細】
1945年、東シナ海沖に沈没した戦艦大和を、生存者や遺族などに取材をした辺見じゅん著「男たちの大和」を映画化。
2005年4月、真貴子(鈴木京香)は60年前、戦艦大和が沈んだ場所まで連れてくれる船を捜し、鹿児島県枕崎の漁師・神尾(仲代達矢)の小型漁船に乗り込む。真貴子と語るうち神尾の脳裏にも60年前の出来ごとがよみがえってきた。彼は少年兵として大和に乗り込んだのだった・・・。
約6億円かけて原寸大で再現された全長190メートルもの巨大セットはリアルな迫力。

製作年度 2005年
製作国・地域 日本
上映時間 145分
監督 佐藤純彌
製作総指揮 高岩淡 、広瀬道貞
原作 辺見じゅん
脚本 佐藤純彌
音楽 久石譲
主題歌 長渕剛
出演 反町隆史 、中村獅童 、鈴木京香 、仲代達矢、松山ケンイチ

【ネタばれ感想】
◆冒頭の墓参りで、「森脇〜の墓」とか「享年昭和二十年」とかいちいちテロップ入れるのがうっとおしい。また、教育映画のようなナレーションも妙に浮いてて、そんな解説は進行上関係ないなあと感じた。親切心だと思うが大きなお世話だ。
◆全体にテンポが良くない。やたら説明的なのに加えて、せっかくググっっと盛り上げておいて、余韻を残さず次の場面に移ってしまったり。編集が良くないのか?
◆軍服ばかりなので、見分けがつかない。誰が誰か把握するのに時間が掛かります。
◆仲代達矢は渋くていい。一時入院?とかいう噂があったがどうなったのかな?芝居も好きな私としては、まだまだ無名塾を頑張ってほしい
◆鈴木京香が内田の養子?という設定は、およそ30歳の京香を養子に取った時、内田は50歳ぐらいだった訳で、戦争孤児を養子にした(記憶が不明瞭ですが)にしては何だか年齢が合わない感じだが・・・。
◆反町は声を低くし威厳を作ろうと努力した。彼の目は力強くて良い。彼が演じる森脇は、炊事係である必要はあったのか?炊事係でも戦闘時には銃座を担当するのか?
◆獅堂は演技大げさ。彼が過去と現在を繋げるこの話のキーパーソンになるということが生理的にイヤ(すごい個人的な意見ですが)
◆おいしいとこ取りの長嶋一茂だが、正直、何で一茂なの?この映画のテーマを象徴するような台詞なのだから、もっと上手な人にやらせるべき。
◆軍上層部ではなく、少年兵始めとする馴染みやすい一般の乗組員にスポットを当てたのが良かった。戦争の第一線にいる兵士を描く事によって悲惨さを伝える事が出来た。
◆かといって感情移入しやすいかというと、登場人物が多すぎてこんがらがる事多し。掘り下げが足りなかったか
◆「男たち〜」と言いながら残される女たちにも焦点が当たっている。辺見じゅんには「女たちの大和」という作品もあるらしい。原作は読んでないのだが、ひっくるめちゃった?
◆昔の邦画のように戦争を美化するわけではなく、かといって露骨に批判するでもなく。表現の自由があるとはいえ、こういう問題は難しい。波風立てないところは現代の映画らしさか。
◆戦闘の際、銃座に視点を据える事は兵士達の感情を表すのに効果的だった。ひたすらに目の前の敵戦闘機を落とす事だけを考える彼ら。やられてもやられても撃ち返す彼らは、ただ死にたくないの一点で踏ん張っていたのだろう。
◆何か、苗字が違うが実の兄弟とかいう設定はカットしなさい。ただでさえ人物が多くて紛らわしいのに。
◆「死んだらいけんよ」と母が叫ぶシーンは結構ウルウルときてしまった。
◆西の母は、生き残ってきた神尾に対して「よくもおめおめと帰ってこれたな!」と罵声を浴びせる。その母の気持ちも痛いほどわかる。「自分だけ生き残ってすいません」と謝る神尾。こんな切ない事はない。生き残った事を謝らなければならないなんて。
◆戦艦大和とはあんなに脆いものか。銃座は丸出しで敵の攻撃を防御するものは一切ない。ああでなきゃ敵の攻撃が分からないと言えばそれまでだが、もう少し何とかならないか。
◆それとも攻撃される事を想定していなかったのか。・・・そうだな。特大の大砲を備える事によって、何キロも先の敵を撃破出来たとか。敵艦の大砲が届かないうちにやっつけてしまえってトコか。でなけりゃ、あんなデカく狙いやすい的(戦艦)を作らないはず。
◆ラスト、同乗した少年が話を聞いた後、それまでと違いキリッとした顔つきで舵を切っている姿。あれは良い。60年前、同い年の少年たちがこの場所で壮絶な戦いをしたのだ。我々は尊い犠牲のおかげで今生きているのだ。真っ直ぐ前を見つめたあの眼差しに、もっと真剣に生きなければと思い直させされた。今の中高生にも見てもらい、人が死ぬと言う事の重大さを分かってもらいたい。
◆久石譲の音楽が勇ましくて良い。それと、今まで長渕はあまり好きでなかったのだが(あのでかい態度とウネるような歌い方が)エンディングは聞き入ってしまった。
◆久々に復活した角川春樹。大麻で捕まったという事実は拭えないが、子供の頃から馴染みの深かった角川映画が戻ってきたと言う感じで、別の意味で感慨深い。
| 邦画−あ行 | 02:42 | comments(0) | trackbacks(8) | ↑TOP
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